上野正彦「ずっと死体と生きてきた。」

 読み終えた本について。


 元監察医による事件ルポ。


 というより、この本はルポを中心としたエッセイといった趣き。


 三部構成となっていて、


 最初が、自殺の話。


 法医学者から見た自殺の実際を微に入り細に入り書く。これは決して、自殺の手法を知らせて、自殺したい人の背中を押そうとしているのではない。全く逆で、自殺体の悲惨さ惨たらしさを知らせる。さらには、自殺という行為の苦しさを伝えて、少しでも自殺を減らそうとその様に思って書いている。


 ついで、事件ルポ。


 ここでは2パターン。現役時代の扱った事件を監察医の立場から概説する。もう一つは、退官後に起きた事件で、マスコミなどからコメントを求められた際に推理したことの概説を書く。こちらも監察医としての視点なので、誰もしていなかった様な推理がある。これも、当たったり当たらなかったりしていることを正直に述べている。解剖は真相究明のために必要だけど、決して万能でない事は認めている。


 最後は、この部分がエッセイだけど、監察医という職業について。自分の体験談を語ることと取り巻く状況の分析を開陳する。ただ、単なる苦労話ではなく、監察医の仕事を知ってもらおうとする工夫がみられる。


 そんな本。

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