辻真先「深夜の博覧会」

 読み終えた本について。


 ベテラン作家の三部作の第一作。この作品の舞台は昭和12年だが、第二作は昭和24年で、第三作は昭和36年の予定。


 辻真先といえば、私にとってはアニメの脚本家のヒットメーカーというイメージだが、小説家としての顔があることも当然知っているし、何作か読んでいる。


 で、今回、話題になっているので手を出した。


 辻真先らしいライトな語り口ではあるが、内容的には古き良き本格派推理劇である。そして、伏線もきっちり回収する丁寧な作りでもある。


 古き良き作りで昭和初期という事は、当然のようにエログロが強調されている。でも、それはあくまでも時代考証的に「そういう時代だったよね」という意味での必然的なしようなので、無理がないので、苦手な人でも問題ないと思う。


 後、古い探偵小説の蘊蓄にニンマリすると思う。


 さらには、舞台になっている名古屋の昭和12年が上手く描かれている。


 「名古屋汎太平洋平和博覧会」という知名度的には無名とはいわないけれども、凄く有名ではない博覧会のことが凄く勉強できる。

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