逢坂剛「墓石の伝説」

 今日も読み終えた本について。正月に買った中古本の中の一冊だ。


 土曜の夜から読み始めて今朝読み終えた。日曜日であらかた読み終えたので個人的には珍しい。休みの日にはあまり読まないのでね。


 さて、この本は表紙だけ見て買った。いかにも西部劇という表紙で著者が逢坂剛だったからだ。彼は西部劇好きでもあるので、その手の小説は面白いのだ。


 でも、良い意味で期待が裏切られた。


 この作品は所謂、岡坂神策シリーズの長編作だった。


 このシリーズの長編といったら「十字路に立つ女」や「斜影はるかな国」などのスペインを舞台にした壮大な冒険小説をイメージするのだけれども、今回は全く違っていた。


 岡坂神策がスペインに全く関連しないことに終始する内容だった。「あでやかな落日」という冒険小説でない長編もあったりするが、あの作品でもスペインは深く関わっていた。


 最初物語を進めるのにどうしても西部劇や西武開拓史についての蘊蓄が必要なので、物語の進行と蘊蓄の開陳が玉子と鶏の関係だったが、物語がアメリカに移った途端に普通に進行し始めたという。なんか、途中サスペンスっぽい内容もみせたのだけど、その部分は尻切れ蜻蛉で終わってしまったね。


 なお、西部劇についても西部開拓史についても興味のある私にとっては非常に面白く読めた。


 ただ、興味の無い人でも、読み進める内に興味を持ち始める内容だったと思う。

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